奥原「悔しい」決勝進出ならず 金に届かず…夢の続きは4年後の東京で

 「リオ五輪・バドミントン・女子シングルス3位決定戦」(18日、リオ中央体育館)

 女子シングルスの奥原希望(21)=日本ユニシス=は準決勝でプサルラ(インド)に敗れて19日の3位決定戦に回ったが、対戦相手の李雪ゼイ(中国)の負傷による棄権で不戦勝となり、銅メダルが決まった。

 冷静に映る表情とは裏腹に、瞳は潤んでいた。身長156センチで世界と渡り合ってきた奥原は体格の不利を補う、持ち味のフットワークを失った。最後は11連続失点。「リズムを崩されてずるずるといってしまった。素直に悔しい」。金メダルへの道は断たれたが、3位決定戦の相手が棄権することになり、銅メダルが決まった。

 179センチでリーチが長いプサルラの強打についていけず、緩急をまぜられると混乱に陥った。第2ゲームは長いラリーに持ち込んで0-3から5連続得点で逆転。体力で優位な奥原のペースになったかと思いきや、疲労で右にテーピングをした自身の脚が相手より先に止まった。「男子並みの速さ」(舛田コーチ)というショットを一気に浴び、競り合いは長く続かなかった。

 16歳8カ月の史上最年少で2011年の全日本総合優勝を果たし、翌12年にはジュニアで世界一になった。だが、順風満帆な競技人生は、その後の両膝の故障で暗転した。「もう復帰できないかも」。不安にさいなまれ、周囲に泣きついたこともあったという。

 それでも、つらいリハビリを経て国際舞台で優勝を重ねて迎えたリオ五輪。「ここに立てることを感謝しよう」とつぶやいてからコートに入るルーティンは欠かさなかった。準々決勝で山口を破ると「茜ちゃんの分も背負う」と金メダルを目指した。頂点には届かなかったが、苦難を乗り越えてシングルスで日本勢初めてのメダルを手にした。かなわなかった夢の続きは、4年後の東京で果たす。

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