日本男子400mリレー銀メダル…快挙を生んだ鋼のチームワーク

日の丸を広げる(左から)ケンブリッジ飛鳥、桐生祥秀、飯塚翔太、山県亮太=リオデジャネイロ(撮影・棚橋慶太)
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 「リオ五輪・陸上男子400mリレー・決勝」(19日、五輪スタジアム)

 山県亮太(24)=セイコーホールディングス、飯塚翔太(25)=ミズノ、桐生祥秀(20)=東洋大、ケンブリッジ飛鳥(23)=ドーム=で臨んだ日本は、37秒60でジャマイカに次ぐ2位で銀メダルを獲得。個々の走力では他の強豪国に劣る日本だが、培ったバトンパスの技術とメンバーたちの信頼関係が、世界を驚かせる快挙につながった。

 得意のスタートダッシュで飛び出した1走の山県が「後は任せたという気持ちで自分の仕事に徹して走った」と口にすると、各国のエースクラスが集う区間で互角以上の走りを見せた2走の飯塚も「仲間を信じ切って走ることができた」と振り返った。3走の桐生は「先輩たちが最高の位置で持ってきてくれた」と山県と飯塚に敬意を表し、アンカーのケンブリッジも「3人が完璧な位置で持ってきてくれたんで、絶対にメダル獲るぞという気持ちで走った」と仲間への思いを明かした。

 過去の日本チームと比べれば史上最強でも、他の強豪国と違って100m9秒台の選手はいない。そんな日本が各国との差を埋めるには、バトンパスの技術を極めることが必要不可欠だった。

 日本は以前からタイムロスが少ないアンダーハンドパスを採用していたが、今大会に向けては、走者が従来よりも離れた位置から腕を伸ばしてパスすることで距離を稼ぐ改良型に取り組んだ。

 400mリレーでは、約10センチで0秒01タイムが縮まる計算。バトンパスは3回行うため、仮に個々が30センチ程度の距離を稼ぐことができれば、およそ0・1秒のタイム短縮効果が見込まれた。もちろんミスのリスクは高まる。しかしメンバーたちは、練習を積み重ねることで技術と共に信頼関係も構築。日本陸上競技史上に残る快挙につなげてみせた。

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