安倍マリオで任天堂株価1up? マリナーズ売却発表も追い風に
リオ五輪の閉会式で安倍晋三首相が扮して話題となった、ゲームキャラクターのマリオを生んだ任天堂の株価が22日の取引で、前日比で690円上昇、3・11%アップした。“安倍マリオ”効果かとも思われたが、もう一つ経営的に大きな理由があった。
任天堂株は前日終値が2万2200円。この日は2万2400円から始まり、わずかに下落したが午前9時半ごろから反転。2万2800円台へ推移し、終値は2万2890円だった。
株価も1up?と言いたいところだが、それとは別の大きなニュースもあった。この日、任天堂は同社子会社の「ニンテンドー・オブ・アメリカ」が、かつてイチローが所属し、青木宣親、岩隈久志がプレーしている米大リーグ・シアトルマリナーズの運営会社、ファースト・アベニュー・エンターテインメントの持分の一部売却が、メジャーリーグベースボール機構の承認を得て、正式に決定したと発表した。売却額は6億6100万ドル(約665億円)に達し、これが経営に良い影響を与えるとの期待が市場に出たと見られる。
もちろん、株価は人気投票的な側面もあるので、インパクトの大きかった“安倍マリオ”効果も考えられる。なお、閉会式に登場したパックマンの「バンダイナムコゲームス」を保有する「バンダイナムコHD」は前日比プラス85円の2807円(3・12%上昇)、ハローキティの「サンリオ」は同28円プラスの1867円(1・52%上昇)だった。