「役員が前」の行進批判に橋本団長が反論 アスリートファーストどこまで

 リオデジャネイロ五輪に出場した日本代表チームの選手団が24日午前、羽田空港着のチャーター機2便に分かれて帰国。同日午後には都内でメダリスト55人や日本選手団の橋本聖子団長らが帰国会見に臨んだ。五輪開会式の入場行進で旗手・右代啓祐に続き、選手の前で役員団が行進したことが、日ごろから掲げる「アスリートファースト(選手優先)」の趣旨に反するのでは、という批判が起きたことに関する質問が出たため、橋本団長が回答した。

 橋本団長は、「入場行進での批判はすぐに選手村にも届きましたので本部役員の考えを聞かせてもらいました」と切り出した。その上で、「『アスリートファースト』というもののはき違えだけはしないようにしたい。アスリートが求められるものは最高なものにしていこうという心掛けの中で、アスリートファーストをしっかりと構築していかなければいけないという気持ちでいることは確かであります」と心境を語った。

 「今回の入場行進について、日本だけではなく役員が先に行進した国はいくつかあったと思います」と反論もしつつ、「JOC全体で考えることだと思いますが、『どこまでがアスリートファースト』にすべきなのか、入場行進は役員は一番後ろの方がいいのか、選手に負担のかからないように、より選手が輝ける場所でどのように環境を整えていくことを、指摘を受けた中で考えさせていただく」と、政治家的な答弁でこの質問をかわしていた。

 橋本団長はまた、閉会式の翌日(22日)に、夕方の帰国便までの間を利用し、スタッフと4時間に及ぶ会議を行ったことを認め、「鉄は熱いうちにに打てではありませんが…本部役員がそれぞれの競技団体の代表でもありますので、今感じていること、明確にやらなければならないことを分かっていると思います。山下副団長のはからいのもとで、それぞれの意見交換を熱くやらせていただきました」と振り返った。「私どもが直接4年後の強化に携わるかは先の人事ですので、まとめていることがすべてではありませんが、次につなげる意味においても、今回反省すべき点、目標としなければならない点、こういうことを今の選手団で明確にしていこうということで臨時の役員会を開かせていただいた」と意義を語った。

 そして、「東京ではメダル獲得数で3位以内を目指す」とし、実施される33の各競技で最低1つのメダル獲得を目指すことや、リオで得た41個の倍以上のメダル総数を目標に掲げた。

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