ジャンプ女子波乱の前日練習 ルンビ転倒、前回女王フォクトが急上昇 沙羅は…

 「平昌五輪・スキージャンプ女子」(12日、アルペンシア・ジャンプセンター)

 悲願の金メダルを狙う高梨沙羅(21)=クラレ=が11日、12日の本番を前に最後の公式練習に臨み、1回目で103・5メートルを飛び、W杯総合首位のルンビ(ノルウェー)らを抑え、トップの得点をマークした。

 しかし、本番を控え、波乱のムードが漂った。2回目でルンビはこの日の最長不倒となる111メートルの大ジャンプを見せたが、着地直後に転倒。すぐに立ち上がり、手を上げて無事をアピールしたが…。

 また、4年前のソチ五輪女王のフォクト(ドイツ)が10日の練習まで低調だったものの、この日は急上昇。1回目で103メートル、2回目は109メートルの大ジャンプを披露し、ともに3位に食い込んだ。ソチ五輪でもそれまでのW杯0勝ながら、金メダルをかっさらっていき、昨季の世界選手権でも優勝。ここ1番で驚異的な勝負強さを誇る女王が、不気味な気配を漂わせた。

 さらにスロベニアの17歳のクリズナーが1回目で109メートル、2回目は110メートルのビッグジャンプを連発。ベテランと新鋭の突然の台頭に、沙羅は2回目は105・5メートルで4位だった。

 沙羅は体調管理を優先し、3回目は飛ばずに会場を後にした。にわかに大混戦の様相を呈してきたジャンプ女子頂上決戦。涙の4位に終わったソチ五輪から4年。培ってきたすべてを注ぎ込み、大一番に挑む。

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