沙羅、凱旋帰国 今季中にW杯史上最多54勝達成する!4年後北京で金宣言
平昌五輪ジャンプ女子ノーマルヒルで銅メダルを獲得した高梨沙羅(21)=クラレ=が14日、羽田空港着の航空機で凱旋(がいせん)帰国し、テレビカメラ約20台、報道陣約200人、一般ファン約200人に出迎えられた。大一番を終えた興奮冷めやらぬ中、今季W杯残り5戦への出場に意欲を示し、史上最多となる54勝達成を誓った。
身長152センチの小さなヒロインが空港の到着ロビーに姿を現すと、無数のカメラフラッシュと「おめでとう」「お疲れさま」という声が響き渡った。祝福を受けた高梨は「目標にしていた金メダルには届かなかったが、日本チームにたくさん助けていただいて獲れた銅メダルだった」と、仲間とつかみ取った結晶を胸に掲げた。
試合が行われた12日以降は、メダルセレモニーやメディア取材、帰り支度に追われ、一睡もできずに帰途に就いた。今したいことを聞かれると、「今日こそ暖かい布団で寝たいです」と即答。徹夜3日目で乗り込んだ飛行機ではノートに五輪の振り返りを書き込んでいたが、いつの間にか爆睡していた。「1時間寝ていた。到着したのも気づかないくらい」と心地よい疲労感を漂わせた。
既に視線は4年後に向いている。「北京五輪では金メダルを獲りたい」と意欲を示し、「今回はベストを尽くしてこの順位。ジャンプはもちろん、人間的にも、全体の底上げをしていかないと金メダルにつながらないなと思った」と現在位置を見据えた。
W杯史上最多54勝に王手をかけているが、今季は未勝利。3月のルシュノフ大会(ルーマニア)から再開する残り5戦に向けて「出るつもり」と意欲を示した。次の1勝に期待がかかるが「もちろん。そこを目指してずっとやってきた。ここを超えていかないと成長はない」。苦しみの末につかみ取った銅メダルを自信に変えて、もっと遠くまで飛ぶ。