プロ野球前半戦を終えて、ＤｅＮＡのホーム観客動員数は昨季の前半戦と比べて８・６％増の伸びを見せた。横浜スタジアムに限れば１２・３％増。大入りも昨季より１試合増の８回を記録した。その中でも特徴的なのが、女性ファン数の増加だった。

　ＤｅＮＡ広報部によると、４月に複数回行った来場者調査では、平日、週末ともにいずれも３分の１以上が女性ファンだったという。公式ファンクラブ「Ｂ☆ＳＰＩＲＩＴ友の会」の女性会員数も１２年度と比べて１３年度は約２・８倍、今季は６月末段階で同約４・３倍と大きく伸びている。

　新規ファン層獲得へ、ＤｅＮＡはなまざまなこれまで取り組みをしてきた。その一環として行ってきた女性ファン獲得に向けた催しが、着実に成果を見せてきている。

　今季は５月に球団初の女性向けイベント「ショコラガーデン」を実施。球場外の特設会場に有名店のチョコレートやスイーツを楽しめるブースを設置。また、チョコレート食べ放題の女性専用シートも販売し、盛況に終わった。

　昨季から行われている「女子シート」は、スタジアムで女子会をするというコンセプトで毎月発売。今季は通常価格に４００円プラスして購入できる「女子シートグッズ付きチケット」を毎月発売している。また、３人以上の女子グループで来場すると割引価格になる「女子シートプラス」も発売した。

　女性向けグッズも強化している。普段使いもできるグッズを目指して、ＢＥＡＭＳ、ＲＯＯＴＯＴＥ、ｅａｒｔｈ　ｍｕｓｉｃ＆ｅｃｏｌｏｇｙ、ＢＥＡＵＴＹ＆ＹＯＵＴＨ、ＵＮＩＴＥＤ　ＡＲＲＯＷＳなどのファッションブランドとコラボしたグッズも発売した。

　近年、各球団で女性ファンが増加傾向にある。広島なら「カープ女子」、オリックスなら「オリ姫」という呼称までできている。ＤｅＮＡなら横浜だけに「ハマっ娘」といったところか。球団は従来のファンサービスと平行して、後も女性ファン向けのイベントも開催していく予定。“ハマっ娘”たちが、横浜の夜を彩っていく。

（デイリースポーツ・鈴木創太）