LEONA 真の“ドラゴン2世”へ

 藤波辰爾の長男・LEONAが、11月19日にデビュー1周年を迎えた。1年間で7キロ増の体重90キロとなった21歳は、ドラディション後楽園ホール大会で実力者の大日本・関本大介に挑戦。節目に今のすべてをぶつけた。エルボー、チョップを打ち込み、自ら頬を出して「張れ~!」という関本に平手打ちを見舞ったが、効き目はなかった。

 それでも、ドロップキックで場外に落とした関本に父譲りのドラゴンロケットを披露。観衆を沸かせた。アルゼンチン式背骨折りでギブアップしたが、握手を求めてきた関本の右手をはらい、意地の張り手を浴びせた。

 初陣のWRESTLE-1・船木誠勝戦からの12カ月はアッと言う間だった。関本戦の前にはノア・小川良成に指導を受けた21歳は「自分は基本がまだまだ」と現状を認識している。デビュー戦後も長州力、丸藤正道などルーキーとしては破格の相手に恵まれたが、「経験という意味では100%だけど、技術は20%。力量が追いついているかというと8割方、届いていない」と自己分析した。

 2年目に向けての目標を聞くと、「とにかく試合をして、1つでも勝ちたい。プラス、レスラーとしてのレベルを上げたい」と言い切った。

 追い風もある。現在、立教大法学部3年のLEONAは、単位のほとんどを取得見込みで、4年となる来年は学業の負担が半減するという。期間限定を含め、試合数の多い団体への“所属”についても考えている様子。「自分から動くことをしないといけない。そこは分かっている。これまでは大学のこともあって、シリーズ参戦が相手の迷惑にもなると思っていた」と胸中を明かした。

 父・藤波も大きくなった息子の体を評価しつつ、「自分が持ってるものは伝授するし、アドバイスもする」とさらなる成長への手助けを約束した。

 LEONAは関本戦後、2世レスラーへのやっかみと戦ってきたことを明かした上で「この1年間で藤波という名前を背負っていく、プロレスというジャンルを背負っていく覚悟ができた。僕は逃げない。冒険します」と言い切った。

 真の“ドラゴン2世”になるため、正念場となる2年目のスタート。父同様、ネバーギブアップの精神で突き進んでいけば、道は開けるはずだ。

(デイリースポーツ・大島一郎)

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