プロ野球界が“時短”を進める背景とは

 “時短”を積極的に推し進めているのは、何も一般企業だけではない。野球界にも、試合時間短縮への大きな波が来ているのだ。

 プロ野球の熊崎コミッショナーは今年1月1日の就任以来、NPBの組織改革に着手。改革が少しずつ形を成してきている中で、来年以降へ向けて力を注ぐと話しているのが、試合時間の短縮だ。

 「試合時間を、できる限り短縮できないかと考えている。来年以降の一つの課題」。12月15日に行われた実行委員会で、自ら試合時間短縮への取り組みを提案。今後の同委員会で具体策が話し合われていくことになった。

 「何とか試合時間を3時間以内にしたい」と熊崎コミッショナー。派手さはないが、この課題に力を入れることは重要だ。各球団の関係者からは「やはり試合時間が長いと、球場へ来た、特に小さな子供たちは飽きてしまう。テンポのいい試合で、野球を面白いと感じてほしい」という意見が多く聞かれる。

 中学生以下の野球における競技人口が減少を続け、地上波での中継が見られなくてなってきた現状を鑑みれば、試合をコンパクトにしていく取り組みは今後の野球人気に大きく影響する要素となる。

 だが、9回での今季平均試合時間はセ・リーグが3時間16分、パ・リーグは3時間18分。これを20分近く短縮するというのは、簡単なことではない。

 この問題にNPBは08年から取り組んできた。現在はイニング間の攻守交代を2分15秒、イニング間の投手交代を2分45秒、無走者時の投球間隔を15秒とするなどの施策を行っている。にもかかわらず、両リーグとも09年から10分近く試合時間が延びているのだ。

 では、走者がいる場面でも投球間隔、走者へのけん制の回数を制限するのか。ただ熊崎コミッショナーが「野球の面白さを損なってはいけない」と話すように、日本野球は“間”を楽しむ文化があるのも、また事実だ。

 “時短”については、今季の平均試合時間が3時間2分となったMLBでも本腰を入れている。10月から行われたアリゾナ秋季リーグでは、敬遠は指で「4」と示すだけで投球は行わないなど、いくつかの対策が試験的に取り入れられた。

 何が正解かは、やってみなければ分からない。試みが失敗に終わることもある。ただ、恐れずに「本気で取り組んでいきたい」(熊崎コミッショナー)という姿勢こそが重要だ。派手な事業の陰で進む、小さくとも着実な歩みに期待したい。

(デイリースポーツ・中田康博)

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