DeNAが横浜色前面にさらなる進化へ
DeNAの応援歌「勇者の遺伝子」に、違和感を覚えていた。歌詞の中に「横浜」の文字はおろか、横浜をイメージさせる言葉が、出てこない。3番になってようやく「浜風」という文字が入ってくるだけ。横浜ベイスターズから、横浜DeNAベイスターズに代わり、なんだか“横浜色”が薄れたような冷たさと寂しさを感じていた。
「チームを横浜のICONにしたい。横浜の街の、1つの象徴に」。26日に行われた「次の、DeNAベイスターズ発表会」で、池田純社長が宣言した。「次の-」は、ファン300人を招いて、15年シーズンに向けた取り組みを一斉に明らかにした発表会。球団買収から3年を一区切りとし、4年目の今季を「第2幕」として迎える、球団としての所信表明だった。
「第2幕」は、横浜色を前面に打ち出す。ホームユニホームは、デザインは変わらないが、濃紺部分が、港をイメージした鮮やかな青になる。これを「横浜ブルー」と名付けた。ヘルメットも、より明るいメタリック調に変わる。太陽の光を受けて輝く海や、満天の星空を想起させるものになる。
球団買収3年で、観客動員は12球団トップの42%の伸び率を記録した。中畑監督就任によって、一気に明るいイメージが定着したとともに、横浜スタジアムの改修や、一般の関心を誘うさまざまなチケット販売、イベント開催など、あらゆるファン層を開拓する営業努力が実を結んだ形だ。
南場智子オーナーは1月16日の就任会見で「もっと、堂々と黒字になれる状態じゃないとよろしくない。私は選手としてプレーすることもできないし、采配もできない。やはり経営者なので、経営スキルを十分に注ぎ込んで、ちゃんと経済的に回る会社にしないといけない」と熱く訴えた。42%の伸び率にも「まだまだ限界までいっていない。まだまだ来場者を増やすことができる」とさらなる観客動員増を狙う。
その一環として、新たな観戦スタイルを提供することも発表された。今季から横浜スタジアムでは4つの新設シートが誕生する。
テレビモニター付きの「ベースボールモニターBOXシート」は、バックネット裏最上段に設置。試合のハイライトシーンやブルペン映像なども見ながら観戦できる。ソファ付きの「プレミアムテラス」は最大10人がパーティー感覚で観戦できる。そのほか、床に座って観戦できる「リビングBOXシート」、スポーツバー感覚で楽しめる「スカイバーカウンター」などだ。
新席種設置の狙いは、新たなファン獲得にある。以前からスタジアムに運ぶ熱心なファンにプラスして、これまでなかなか観戦しなかった、潜在的なファンに向けた取り組み。バラエティーに富んださまざまな席種は、彼らに取っての敷居を下げる役割を果たす。“ハマっ娘”と呼ばれる女性ファンが増えているのもその成果の表れだった。
三浦投手は「98年、優勝の時は、横浜全体がすごく盛り上がった。一つになっていた。地元に愛されるチームにならないといけないし、横浜をもう一度、盛り上げたい」と訴える。満員のスタンドの声援を受けて、プレーする。街と球団の一体感。「横浜色」を前面に打ち出す今季、DeNAは、進化を遂げるのか。期待して見ていきたい。
(デイリースポーツ・鈴木創太)
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