オフに鍛えた大谷の3年目が始まった

 日本ハムの二刀流、大谷翔平投手の3年目の春季キャンプが始まった。昨秋11月の日米野球を終えてから、約2カ月のオフ期間、みっちり自主トレに励んできた。自分で練習プランを練り、取り組んだ。

 「短かい期間でしたけど、いい練習ができました。(1日の)ほとんどが練習でしたけど、やらないといけないということができたと思います。キャンプでは徐々に上げていって、結果を出していきたい」。その引き締まった表情からはさらなる自己記録を更新するのではないかと期待を抱かせる。

 肉体面は昨年以上に進化している。寒い千葉・鎌ケ谷での自主トレ中、トレーニングウエアを脱ぎ、Tシャツ姿で練習に励むことがしばしばあった。筋肉量が多くなり、基礎代謝が高くなったため、すぐに体が温まるからだ。昨年の同時期より太くなった腕、胸回り。公称86キロだった昨年から、本人が言うには体重は95キロ前後にまで増えたという。練習の合間にプロテインを飲み、ウエートトレをみっちり行ってきた。食事面でもきっちりと管理してきた。全ては野球につなげるためだ。

 自分のためになることは貪欲に取り入れ、練習も工夫を重ねてきた。大谷と自主トレをともにしたある若手選手は「一件、遊んでいると思われることでも翔平さんは考えて動いていると思いますよ」と振り返る。今年、何度もそんな光景を見てきた。寒い日は後輩や同年代の選手と、サッカーのリフティングや、ドリブルをして体を温め、それから打撃練習を行っていた。

 昨年の自主トレ中に行っているソフトボールを使ったティー打撃など、楽しそうに行ってきたが、遊びのようで遊びではない。練習の一環として、鍛錬に励む。水泳トレも行い、全身の筋肉をつけてきた。幼少期から水泳は得意だったこともあり、クロール、平泳ぎ、背泳ぎ、バタフライと全種目泳ぎきる。筋力アップにつなげた。練習にアクセントをつけてきたからこそ、継続していい練習ができた。

 充実のオフを終えてキャンプに突入。今年の目標について「昨年以上の成績を上回ることは絶対です」と言う。二刀流として11勝&打率・274、10本塁打は自らのクリアすべき数字と課す。

 キャンプ初日のブルペンを振り返り厚沢投手コーチは「オフにしっかりやってきたというのが十分、伝わってきた」と評価した。成長をみせる20歳右腕。本命視される3月27日の開幕のマウンドから1年間、ローテで投げ続け、野手としても最高成績を残す目標を思い描いている。

(デイリースポーツ・水足丈夫)

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