珍しい!本塁打王の王貞治氏が守備語る
通算本塁打868本。日本球界を代表する選手で国民栄誉賞にも輝いた王貞治氏。「世界のホームラン王」として、これまでメディアなど多くのシーンで、打撃での偉業、また長年積み上げてきた打撃論などが伝えられてきた。そんな王氏が「打撃」でなく「守備」について語る番組が放送される。
4月26日放送のNHK-BS1のプロ野球情報バラエティー番組「球辞苑~プロ野球が100倍楽しくなるキーワードたち~」(後9・00)。毎回、話題の選手やプレーから1つのキーワードを選び出し、多角的に掘り下げていく番組だ。2014年8月に初回が放送され、第1回は「スプリット・フィンガード・ファストボール」を、第2回は「流し打ち」をテーマに、現役プロ野球選手らが、その極意などを明かした。
王氏が登場する今回のテーマは「一塁手(ファースト)」。球界No・1捕手の巨人・阿部慎之助選手、米国帰りのオリックス・中島裕之選手らのコンバートや、米大リーグ・マーリンズへ移籍したイチローの起用が報じられるなど、今季のプロ野球で、ひそかに注目されるポジションとして取り上げたという。
一塁手といえば、王氏のようなスラッガーやベテランの起用が多い。打撃を優先し守備の負担を軽くするコンバート先でもあり、またホットコーナーと呼ばれるサードのような派手さ、高度な技と連携で魅せるセカンド、ショートのような華やかさもない。
そんなポジションだが、実は難易度も重要度も高い守備位置。その部分を、王氏や一塁手のゴールデングラブ賞を最多受賞している駒田徳広氏、千葉ロッテの福浦和也選手らがVTRで登場して掘り下げていく。
とはいえ、王さん自身、長い野球の生活でも「バッティングのことを聞かれることがほとんどなので(守備のことは)面白い」という珍しい機会。番組では「誰でもできると思っているけど、実際は奥が深い」、「ファーストは内野手の女房役」など、一塁手の極意や醍醐味(だいごみ)などを語っている。
過去の放送以上に、プレーする人だけでなく見るだけの野球ファンにも新たな発見ができそうなテーマだけに、王さんの守備論ともども注目だ。
(デイリースポーツ・栗原正史)