楽天逆転CS進出へ頼みの綱はペーニャ
楽天・大久保監督の苦悩の日々が続いている。後半戦は3連勝スタートを切ったが、そこから6連敗。7月30日には信頼を置いていた田代打撃コーチが退団。8月はいきなり3連勝したが今度は5連敗。じり貧の戦いが続いている。
3位・ロッテとは6・0差。現状では極めて難しい数字で、逆転CS進出のためには大型連勝が求められる。だが、勢いをつけるにも打線の状態は依然として上がってこない。18日の西武戦では則本の暴投による1失点を取り返せず敗戦。今季の零封負けは8度目を数えた。
外国人打者の不振-。故障者続出という背景もあるが、打線低迷の要因は明らかだ。年俸2億5000万円のサンチェスは打率・225、18打点。開幕から一向に状態は上がらず7日に3度目の抹消。完全に見切られた格好となったウィーラーも打率・192と機能せず、7月31日には昨秋キャンプでの入団テストで獲得を一度は見送ったムリーロを加入させる事態となった。
開幕前「外国人に頼らなくても勝てる試合を」と話していた指揮官。裏を返せば今年の外国人に対し、少なからず不安を抱いていたということだが、その不安は的中した。それでも、今では「カギは外国人」と言わざるを得ないほど打線が低迷したままシーズンは終盤を迎えてしまった。
そんな指揮官にとって最後の頼みの綱はペーニャだけだ。出塁率が4割近くある一方で打点は29。得点圏打率は1割台で「チャンスで打ってもらうために使ってるんだから」と不満を隠せない指揮官だが、代わりがいないことも事実だ。シーズン中盤にはベンチに置く日々も続いたが、8月は毎試合スタメン起用している。残り37試合。そのバットに浮上への最後の望みがかかっている。(デイリースポーツ・野畑圭司)