【レース】有名人馬主の話題多い競馬界
昨年の最優秀ダートホース・コパノリッキー(牡6歳、栗東・村山明厩舎)が、次週のフェブラリーS(21日・東京)で史上初のJRA・同一G1レース3連覇に挑む。同馬の馬主は風水師のDr.コパこと小林祥晃氏だ。
近年、有名人馬主の話題が多い。昨年は演歌界の大御所・北島三郎氏の所有馬キタサンブラック(牡4歳、栗東・清水久詞厩舎、馬主名義は大野商事)が大活躍。3冠最終章の菊花賞を制し、通算12度目の挑戦で悲願のJRA・G1初制覇を達成した。
レース後には代表曲「まつり」の替え歌を熱唱。この模様はさまざまなメディアで報じられた。競馬が取り上げられることが少ないワイドショーなどでも扱われ、それまで縁がなかった人たちも興味を持つきっかけになったようだ。記者の知人からも「今度、競馬場に行ってみる」という声を聞いた。
野球界にも馬主は存在する。元メジャーリーガー・佐々木主浩氏はヴィルシーナ(牝7歳)で13、14年のヴィクトリアマイルを連覇。1月の日経新春杯には同馬の異父弟にあたるシュヴァルグラン(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)が出走し、2着と連対を果たした。日本ハムの吉井理人投手コーチもJRAの馬主だ。初めての所有馬フォーシーム(牝3歳、美浦・勢司和浩厩舎)は1月の中山でデビューし12着。「無事にデビューして、レースを終えることができたことにホッとしています」と初陣を振り返っている。
また、球界最年長のDeNA・三浦大輔投手は現在、JRAで栗東・矢作芳人厩舎のリーゼントロック(牡5歳)、リーゼントフォルテ(牝3歳)の2頭を所有。記者が野球担当時代から競馬好きであることは知っていたが、実際に馬主資格を取得するとはスケールが大きい。「馬から勇気をもらっている」。以前に三浦投手から、レースで力走する愛馬と、試合で熱投する自身の写真がレイアウトされた年賀状を頂いたことがある。きっと、勝負の世界で戦う姿を重ね合わせているのだろう。
有名人馬主の所有馬を追いかけると、競馬の新たな魅力を発見できるかもしれない。(デイリースポーツ・堀江浩二)