【野球】広島2年目・桑原、今後に注目
球春到来。広島では、4人の新人選手が、開幕1軍入りを果たした。期待に応える活躍を見せている。それに負けじと、2軍でも若手選手が奮闘中だ。
高卒2年目の桑原樹内野手(19)が、今シーズン最高のスタートを切った。ウエスタン開幕戦の3月15日、オリックス戦(由宇)に「2番・遊撃手」でスタメン出場。2打席目に公式戦“初本塁打”を放った。
着実に成長の跡を残す若鯉に対し、水本2軍監督は「自分で考えてプレーすればいい戦力になる」と、期待を寄せた。
念願の一撃は、先制弾となる2ラン。甘いボールを逃さなかった。三回1死一塁で打席に立つと、左腕・斎藤綱の初球、甘く入った直球を完璧に捉えられた打球は、失速することなく右翼席に到達。「低くて速い打球が打てました。捉えられるボールはしっかりと捉えないといけない」と手応え十分の一打となった。
ボールに逆らわずに打つことを意識している。「粘り強く打てるようになった。試合の中で成長できている」。4打席目には、左翼に二塁打を放つなど広角に打ち分けた。
高校時代は、常葉菊川で春と夏に甲子園に出場。2本の本塁打を放っている。だが、入団後、持ち味の打撃を生かすことができず試行錯誤。「バッティングに力強さがなかった」と、パワー不足でプロの速球に対応できていないことは、自覚していた。
課題克服へ、今オフに初めて本格的な筋力トレーニングに取り込んだ。体重も75キロから5キロ増の80キロに。「スイングスピードが上がりました」。打撃上昇へ確かな感触を得た。
7日現在の成績は、15試合に出場し53打数15安打、打率・283。数字は物足りないが、まだ19歳。伸びしろは十分ある。
今シーズンも、まだ始まったばかり。「今年のうちに1軍に上がりたい。そのためにもファームで打ち続ける」と表情を引き締めた。さらなる高みを目指す桑原の活躍に、注目したい。(デイリースポーツ・井上慎也)
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