【野球】なぜ?センバツ新基準バットが守備を苦戦させる理由 多くの球児を錯覚させる「音」 順応のポイントは

 第96回選抜高校野球大会(18日開幕・甲子園球場)から導入される新基準の低反発バットによる、守備への影響を探った。従来のバットより飛距離や打球速度が落ちる中、内外野手のポジショニングに変更はあるのか。さらに、打球の「音」が与えている戸惑いとは-。各校の声を聞いた。

 バットの変化は、打者だけの問題にとどまらない。「打順によっては少し前進守備になる可能性もある。内野もボテボテのバントみたいな打球も出てくる」と話すのは、2年連続のセンバツ出場となる高崎健康福祉大高崎・青柳博文監督(51)。従来より打球面が1ミリほど肉厚になったことで反発力を抑えた新基準バットは、ポジショニングにも影響を与えそうだ。

 昨秋の神宮王者である星稜・芦硲晃太外野手(3年)も同様の感想を明かす。「内野手は『ミスショットしたゴロが今まで以上に来なくててこずった』と言っていました。足運びを早くしたり、気を付けないといけない部分です。外野は、定位置より前のフライが多くなりました」。中堅を守る自身は「前のフライは得意なので、ポジショニングを前にするのではなく、後ろに飛んだ時のために少し後ろめから守って前もカバーする、という方が良いと感じています」と言う。反対に、両翼は基本的に前寄りに守るといい「自分を中心に左右に情報共有しています」と工夫をこらしている。

 さらに、多くの高校が苦戦しているポイントに挙げたのは「音」だった。練習試合や打撃練習を見ていると、「キン」というような従来のものより高い金属音が響いていることに気付く。日本航空石川・中村隆監督(39)は「その音で打球が飛んでいるように錯覚してしまう。一歩目の目測を誤る子が多いと感じています」と課題を挙げた。

 昨秋明治神宮大会4強の関東第一・米沢貴光監督(48)も「慣れるとかいう問題じゃないかなと。(音での打球判断は)ちょっとだけ、捨てないと難しい」と話す。2日に対外試合が解禁された中で「最初はちょっと前に守るとかしていたんですけど、いざ始まってみたら打つ子は打つので、ポジショニングはそんなに変わらないのかなと」と試行錯誤があったことを明かした。

 その中で、13日の甲子園練習では守備練習のみを行った京都外大西・上羽功晃監督(54)は「このバッターのスイングは速いかな、遅いかな、どういう角度で振っているかな、というのを見ているのと一緒。バットが変わったからといって、あまり意識はしていないです」ときっぱり。大阪桐蔭・西谷浩一監督(54)も「戸惑いながらやっている」と率直な心境を明かしつつ「自分たちの投手の力と、相手の打者によって違うと思うので、その場その場で考えてやっています」と話した。 これまで以上に状況に応じた打球判断が重要となってくる新基準バット。外野席まで観衆が入る甲子園で、新たな発見も出てくるかもしれない。各校がどのように順応していくのか、注目だ。(デイリースポーツ・間宮涼)

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