【野球】過去のTG開幕戦は・・・24年は伝統の一戦で開幕

2020年の開幕戦 1回、初球をファールする阪神・糸井嘉男=東京ドーム(撮影・飯室逸平)
2020年開幕戦の国歌斉唱でバックスクリーンを向く両軍ナイン=東京ドーム(撮影・飯室逸平)
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 プロ野球セ・パ両リーグが29日に開幕する。球団初の連覇を狙う阪神は球団創設90周年を迎える巨人との開幕戦(東京ドーム)で今シーズンをスタート。同カードの開幕戦は2020年以来、4年ぶりとなる。日本プロ野球で数々のドラマを生んできた『伝統の一戦』の歴史をたどる。

 阪神と巨人による最初の開幕戦は1937年秋だった。当時は春秋2シーズン制。37年春は阪神が2位で巨人の優勝を許していた。リベンジを狙う阪神は37年秋の開幕戦で巨人・沢村栄治を攻略し快勝スタート。勢いに乗り球団初優勝へとつなげている。

 念願の勝利だった。前年36年秋、伝統の一戦の始まりと言われているプロ野球初の年度優勝決定戦『洲崎決戦』が開催される。両球団が合計勝ち点で並び、優勝決定戦となった12月9日からの3試合で、阪神は沢村に3連投されるなどして1勝2敗で敗退。阪神にとって、37年秋の優勝は“天敵攻略”の悲願成就だったといえる。

 50年の2リーグ分立後、開幕戦で両軍が初めて対決したのは62年4月7日の後楽園。小山正明(デイリースポーツ評論家)が9回1失点で完投勝利した。この年は最終的に小山が27勝、村山実が25勝。野手は吉田義男、三宅秀史、鎌田実の鉄壁の内野陣を中心に初のセ・リーグ優勝を果たす。

 翌63年は、これまで甲子園で唯一の開催となっている阪神-巨人の開幕戦。開幕投手は前年に続いて小山で、巨人・長嶋茂雄に2本塁打を浴びるも、7回1/3を7安打3失点で白星。これで球団は巨人との開幕戦4連勝となった。

 プロ野球50周年という節目の年だった84年開幕戦は両軍とも一歩も引かない攻防戦だった。掛布雅之が三回にライバル・江川卓から3ランを放ち一時逆転するが巨人も終盤に反撃。最終的に9回時間切れでスコア8-8のドローで終わっている。

 21世紀となっても熱は冷めない。01年は巨人・阿部新監督のデビュー戦でもあり5打数2安打4打点。この試合は巨人打線が13安打17得点で圧倒した。第1次岡田政権初年度だった2004年は巨人を倒して白星発進。そして球団史上初の対巨人開幕3戦3勝を飾った。

 両球団の開幕戦は今回が15度目で勝敗は阪神の7勝6敗1分け。直近では2020年で、先発・西勇輝が2リーグ分立後、球団初の開幕投手アーチ。それでも最後は逆転負けだった。

 一方、52年のフランチャイズ制以降、阪神の巨人戦開幕カード勝ち越しは5度。ただし直近は04年で14、18、20年と3カード連続で負け越している。中でも前回20年は球団初となる巨人との開幕カード3連敗の屈辱だった。

 球団初の連覇を目指す阪神と球団創設90周年を迎える巨人。今季は、どのようなドラマを繰り広げるのか。24年シーズンは、日本プロ野球をけん引してきた伝統球団同士による開幕戦で幕が上がる。

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