【松本浩彦医師】二重まぶた手術代の相場とは…ボッタクリには注意
【Q】大学生の娘が二重まぶたにしたいと言っています。手術代は?(50代女性)
【A】私は20歳まで待った方が良いという見解です。一重の女の子をずっと見てきていますが、けっこう20歳までに、自然と二重になることが多いのです。でもね、高校を卒業して、大学に行く前の春休み、その期間を利用して二重の手術をしたいって言う女の子が多いのも、また現状です。
うちでは埋没法以外やりません。切開法は、どんなに巧く縫っても、必ず跡が残ります。目を開けている時はいいのですが、薄目を閉じるとくっきりと線が出ます。埋没法は気に入らなければ、1カ月以内なら、糸を抜けばそれで元通り。3カ月ほど開けて、やり直しがききます。
両目で5万円。私はそれくらいが適正価格だと思っています。25万円とかいう美容外科もありますけど、埋没法に関しては術式は、まずどこも同じです。
それどころか大手の美容外科でしたら、就職したばかりの新人美容外科医の、最初の練習台にされることも。そのくらい、美容外科の手術としては簡単で、入門編の手術なのです。
私の知っている美容整形の先生、両目10万円でやってたのですが、そんなにボッタクっちゃダメだと考えて、7万円に値下げしました。そしたら急に手術を受けに来る患者さんが減った。で、10万円に戻したら、また患者数も元に戻った。安かろうマズかろう、という風潮が、あるんでしょうね。高い方が何か良いことがあるに違いないっていう。
でもね、どこも一緒です。自費診療というのは、医療機関によって料金は自由に設定できますので、安かろうマズかろうでは決してありません。適正価格というものをしっかり知っておかないと、とんでもないボッタクリに引っかかることもある、ということを覚えておいて下さいね。
◆松本浩彦(まつもと・ひろひこ)兵庫県芦屋市・松本クリニック院長。内科・外科をはじめ「ホーム・ドクター」家庭の総合医を実践している。同志社大学客員教授、(社)日本臍帯・胎盤研究会会長。