キラキラネーム 庄司&藤本の思い
お笑い女性コンビ「ハイヒール」のリンゴが日々の気になるニュースを独自の視点で語るコーナーがスタート。第1回目のテーマは「キラキラネーム」。お笑いコンビ「品川庄司」の庄司智春(39)と妻でタレントの藤本美貴(30)の間に誕生した長女に「羽沙(つばさ)」と命名し、ネットでは「キラキラネームでは?」と話題を呼んだ。
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「羽沙」という名付けは興味深かった。子どももいないのに…と言われそうですが、名付けは気になりますね。例えば「羽沙」という名前は、“虎に翼”には故事(もともと強い者や勢いのある者に、さらに威力が加わることの例え)があって、お兄ちゃんが虎之助君で、兄妹に親の思いがこもっている。
「翼」の字画がたまたま悪くて「羽沙」になった。親の思いが子供にきちんと説明できれば、キラキラネームも決して悪いものじゃないと思う。
やっぱり名前は一生のもの。親がきちんと考えて、子供に説明できればいい。でも「黄熊」と書いて「ぷー」と読むお子さんがいるらしけど、親は子供になんて説明するんだろう。可愛いからという理由だけで付けた場合、デメリットもあると思う。
相方のモモコも本当は娘に「シャネル」ってつけるつもりだったんだけど、先輩に考えを改めるようされ「紗音琉」(さとね)という名前にしたんですよ。いまではモモコも、先輩には感謝してますよ。
目立つ名前でいえば、浅間山荘事件のときの犯人夫婦の子どもの名前も頼良(ライラ=ハイジャック事件を起こしたパレスチナ解放の運動家)という名前だったけど、結局、おじいちゃんに引き取られて改名した。名付けによるメリット、デメリットはあると思う。
そういえば私の友達にも、アイルトン・セナのファンがいて、彼が亡くなった直後に子供にセナって名づけたのがいるんです。でも今では「交通事故や不慮の事故にあったらどうしよう」とか余計な心配してますよ。当時“好きだから”ってだけでつけたことに後悔していましたね。
もちろん名前にも流行はある。例えば戦争が終わった直後には平和の文字から“和子”さんが増えたりとか。昔の名前にこだわる必要もない。だからって親が一生懸命考えた名前を、他人が今風じゃないからって“シワシワネーム”と言うのもおかしい。
私の本名は美紀。親が一生懸命考え、その上で最終的には中山寺(宝塚市)で頂いた名前になりました。でも結婚して苗字が美村になったんです。間違えて「三村美紀」とか「美村美樹」とか微妙に違った字で来たりするんですよ。名前は、一番間違えてはいけないものじゃないですか。
苗字で言えばサイトウさん。斉藤、斎藤、齋藤、齊藤…いろいろある。でも決して間違えちゃいけない。名前も同じ。その人を表すものだから間違えてはいけないものなんです。
でも最近の子はまず読めない、書けない。周囲も大変だと思います。子どもがお腹にいる間、そして誕生してからも届け出るまでに2週間の時間がある。親はよく考えて、子どもが胸を張れる、そして親自身も将来後悔しないような、名前をつけてあげてほしい。
名前はオンリーワンである必要はない。人の個性は名前で決まるもんじゃない。その人が何をしたかなんです。名前は一生背負っていくもんですから、親もそのあたりをよく考えてほしいですね。