「ジャニーズ銀座」はデビューへの試金石
東京・シアタークリエで開幕した「ジャニーズ銀座2015」を見てきた。ゴールデンウイーク恒例となったジャニーズのショーで、私が見たのは開幕3日間(24~26日)を担当した平野紫耀、岩橋玄樹、永瀬廉、高橋海人、神宮司勇太、岸優太の6人のショーだ。
ステージでは歌やダンス、トークなどジャニーズらしい華やかなショーが展開された。このショーのための新曲「Hello!ハルイロ」も披露された。会見でデビューについて聞かれ、岩橋は「みんなそれはある。こういう職業、みんなに見てもらえることをやっていく中で、追いかける道は一緒。その中でどう勉強して、どういうアイドルになるか」とキッパリ。永瀬は「デビューして全国の人に幸せを届けたい。それが僕らの夢です!」とデビューの思いを語った。
今回の「ジャニーズ銀座」はジャニーズJr.にとってアピールのまたとないチャンスだ。それぞれのグループが企画や構成、演出までを決めることができるからである。どんな企画力、発想力を持っているのか、自分の得意なものをどれだけアピールできるのか-。すべてがデビューへの試金石になるということだ。
ジャニーズJr.は入所や退所もあるが、常時200人いると言われている。事務所も「正確な人数はわからない」というほどだ。「-銀座」にはこの6人以外にも「ふぉ~ゆ~」「They 武道」「MAD」「Snow Man」などのJr.内ユニットや人気Jr.によるグループ9組が出演する。各グループ、そして個人の実力を競い合う場でもあるのだ。
私が見た6人は歌、ダンス、トーク、ビジュアルすべてが平均以上の華やかな正統派アイドルだった。現在のジャニーズJr.のトップ軍団だというのも納得だ。だが、一つだけ気になったのは、いわゆる“変わった子”がいなかったことである。
過去にデビューしたグループを見ると、いい意味で凸凹感”があった。歌が得意な人、ダンスの達人、笑いのセンスが抜群な人、演技のうまい人、知的な人…。さまざまな個性を組み合わせたグループ。そんなグループは、デビューした後も、歯車のように組み合い、互いを補完し合う。だから強い。そしてスターになる。SMAPしかり、嵐しかりだ。
若い才能をきらめかせた6人は今後必ず活躍する。だが、デビューはまだ決まったわけではない。ここにどんな個性が加わるのか、そして引かれるのか。「-銀座」出演の全10組からきっと面白い個性が抜け出してくる。次のデビュー発表が楽しみでならない。
公演は6月1日まで。(デイリースポーツ編集委員・原田智恵)