RENA 復活Vで3度目女王

 「シュートボクシング」(25日、代々木ヤマノホール)

 4年目を迎えた女子格闘技の祭典、「Girls S‐cup 2012」が開催され、決勝はシュートボクシング(SB)の女王RENA(21)が、総合格闘家のV.V Mei(29)を判定3‐0で撃破し、09、10年に続いて3度目の女王に輝いた。初めて行われた女子高生限定の48キロ以下級トーナメント「JKS48」は、RENAの妹分MIO(17)が制した。

 3年前と同じ顔合わせとなった決勝戦に、RENAは大ハンディを抱えて勝ち上がってきた。

 昨年末、右足第5中足骨基部を骨折。7月14日にエキシビションで復帰したが、右の蹴りは数発のみ。現在は手術で入れたボルトが隣の骨に当たり「常に痛くて、段差を踏んでもうずくまる」状態で「軽くでも蹴られなかった」という。

 大会2週間前には左手首も痛め「万全じゃないし、世界の強豪は出てくるし、どうしようかと思った」。その恐れを克服し「不安と毎日戦って、それでも自分に勝ってきたんで」と、本戦復帰となった今大会に平常心で臨めたところが、RENAの女王たるゆえんだ。弱みを逆手にとって、この日は初のサウスポーまで駆使して見せた。

 宿敵の神村エリカはロレーナ・クラインに屈し、まさかの初戦敗退。そのクラインをバックドロップ2連発で葬ったVとの決勝は、ともに決め手を欠く展開に。そんな中でもRENAはV必殺の投げを完封し、打撃の精度でも勝った。ジャッジは3者とも30‐29でRENAを支持した。

 「3タイムズチャンピオンになれてうれしい」と、花のような笑顔を見せたRENA。早ければ10月に再手術を受けるが「50キロ(フライ級)のベルトに挑戦したい」と、早くも復帰後の青写真を描く。王道ならぬ女王道は、まだこれからだ。

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