赤井、近大ボクシング部で初の本格指導

 近大ボクシング部OBで、現在は同部の総監督を務めるタレントの赤井英和(53)が7日、大阪府東大阪市の同大学で初の本格指導を行った。同部は、部員の不祥事を受けて2009年6月に廃部したが、昨年10月19日に復部が決定していた。元WBA世界スーパーフライ級王者の名城信男(31)=六島=らを輩出した名門も、現在の選手はボクシングを始めたばかりという4人のみ。関西学生リーグも3部からの再出発になるが、赤井は黄金時代の再建を誓った。

 「殺すジャブせぇ!!」「もっと押せぇ!!」。部員が減って、広く感じられる練習場に“浪速のロッキー”こと赤井総監督の気迫のこもった声がこだました。これまでにも練習場を訪れたことはあるが、本格指導は初めて。約2時間の練習を終えて「強い気持ちを持った学生ばかりで安心した。何年もかかるけど、返してもらわないかんからね、王座を」と、名門の再建を誓った。

 09年6月に部員2人が強盗容疑により逮捕されたことを受けて廃部が決定した。当時、現役部員だった浅井大貴監督(23)は「ただただ残念で、悲しかった」と振り返る。だが、残された部員による清掃活動や、部の再興を求める4万3千人の嘆願書が実を結び、昨年10月19日に復部が承認され、4年生部員1人から再スタートを切った。

 現在は、部の歴史上初の女性選手をふくむ新2年生4選手が在籍。また、すでに新入学生1人が入部を表明している。関西学生リーグが開幕する5月12日には、キックボクシングの経験は豊富だが、ボクシングは1月から始めたばかりという城後響主将がリングに立つ。かつて36連覇を経験した名門も、3部からの再出発。城後は「1部での優勝を目標にやっていきたい」と話した。

 自らミットを構えて部員のパンチを受け止めた浪速のロッキー。学生には、魂とありったけの愛情をぶつけた。「卒業して、近大でボクシングをやってよかったと思ってもらえるようになってほしい。近大魂というのは他の大学にはない」。名門の誇りを胸に、黄金時代の輝きを取り戻す日まで走り続ける。

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