高山、判定勝ちで日本勢初の3団体制覇
「IBF世界ミニマム級タイトルマッチ」(30日、グアサベ)
ボクシングの元WBC世界ミニマム級王者の高山勝成(29)が3月30日、メキシコ・グアサベで行われた国際ボクシング連盟(IBF)同級タイトルマッチで、王者のマリオ・ロドリゲス(24)=メキシコ=に3‐0で判定勝ちし、王座を奪取。WBC、WBA(暫定)に続く“日本勢初”の3団体制覇を達成した。高山は2009年11月、世界ボクシング機構(WBO)、IBF挑戦のため日本ボクシング協会(JBC)に引退届を提出していた。
日本から30時間かけて乗り込んだメキシコの田舎町で、高山が偉業を成し遂げた。3回にロドリゲスの左フックでダウンを喫したが、不屈の闘志で試合を支配。ホームに絶対的有利なジャッジが予想された敵地で、判定3‐0と完勝。不退転の決意で臨んだ試合で、3団体目のベルトを手にした。
新王者の名前が告げられると、野球場に特設された会場は大ブーイングに包まれた。ロドリゲスの関係者と思われる女性がリングに乱入し、高山に殴りかかろうとするハプニングも。同行した大阪天神ジムの山口賢一会長兼選手は「暴動が起きかけた」と明かした。
記録ずくめのベルトとなった。IBFの日本人世界王者は、1984年4月にバンタム級王座を獲得した新垣諭以来29年ぶり。また、海外での王座獲得は、92年4月にWBA世界ジュニアウエルター級王座を奪取した平仲明信以来21年ぶり。
09年11月、当時JBCが認可していなかったWBO、IBFに挑戦するため引退届を提出。国内ライセンスを持たない現在は“日本の世界王者”ではないが、4月からJBCは両団体に加盟する。復帰を申請すれば、正規の世界王者として認められる可能性もある。試合前に「チャンピオンとして日本に帰ってきて、どういう道筋が自分に良いのか決めていきたい」と話しており、今後方針を決めていくことになりそうだ。
日本ボクシング界の歴史に大きな1ページを残した。「(3団体制覇は)歴史的な結果。若いボクサーに夢を与えられる結果になった。今はゆっくり休みたい」。公園の木を対戦相手に見立てて練習を行ったこともあった苦労人の夢には、4団体制覇という続きがある。
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