興毅、言葉少な「練習はしとるよ」
昨年9月に引退した大相撲の元大関把瑠都(本名カイド・ホーベルソン、エストニア出身、尾上部屋)の断髪式が8日、東京・両国国技館で行われ、ボクシングの前WBA世界バンタム級王者亀田興毅(27)=亀田=が出席した。前日の7日に所属ジムの会長とマネジャーのライセンス更新を認めないという日本ボクシングコミッション(JBC)の発表があってから、初めて公の場に姿を見せた。
渦中の亀田3兄弟の長男・興毅が元大関把瑠都の断髪式に姿を現した。前日に亀田ジムがJBCから事実上の国外追放処分を受け、自らも三男・和毅と共にJBC職員から損害賠償訴訟を起こされている。報道陣の問いかけには、「すべて弁護士の先生に任せているから。練習はしとるよ」と言葉少なに語った。
黒のスーツ姿で国技館の土俵に上がった興毅は、元把瑠都の大銀杏(おおいちょう)にハサミを入れると、肩をたたいてにこやかに語りかけた。しかし、JBCから厳しい処分を下された直後とあって、引き揚げる際には硬い表情を崩さなかった。
昨年12月の王座統一戦で体重超過の相手に判定負けを喫した次男・大毅が、IBF世界スーパーフライ級王座にとどまっている問題について、亀田ジムの吉井慎次会長、嶋聡マネジャーが資格をはく奪され、亀田3兄弟は国内での活動ができなくなった。
代理人である北村晴男弁護士は、JBCに対して再審議を要請する方向だが、処分が覆らない場合は無効を求めて提訴する意向を示している。