女子新王者・19歳山田が帰国
韓国の春川で9日にあった世界ボクシング機構(WBO)女子ミニフライ級タイトルマッチ10回戦で、新王者となった山田真子(博多協栄)が10日、帰国した。10代の日本女子選手として初めて世界タイトルを奪取した19歳は、福岡空港で「(王者として)勝ち続けたい」と防衛を宣言した。
アウェーでの10ラウンドを2‐1の判定で制してから一夜、山田は「実感がなくて…。朝起きたら左目や肩、腰が痛かったのがいつもと違ったくらい」と、屈託ない笑みを見せた。
最終10ラウンドまでもつれた熱戦に「最後は気力だけだった」と打ち明ける。やはりプロボクサーで姉の紗暉(21)と、父記義さんにリングサイドで見守られ、声援を力に変えた。判定で勝者を告げられた瞬間、うれし涙が止まらなかったという。
リング場で肩車をしてくれた記義さんに、控室で念願のチャンピオンベルトを着けてあげた。けがでプロボクサーの夢をあきらめ、自宅近くの倉庫を“専用ジム”に改造しながら支えてくれた父に「夢をかなえてあげたかった」からだ。
プロ7戦目での王者奪取は、男子の日本選手最速記録の井岡一翔(井岡)と同じ。これで7戦全勝(2KO)の新王者は、世界を打ち砕いた“拳”で勝利を重ねていく。