興毅が移籍発表も…JBCの認可微妙

 2013年末のボクシング世界戦の混乱による処分で、活動停止中の亀田ジム所属の亀田興毅(27)が4日、「UNITEDジム」(東京都江戸川区、三好渥義会長)への移籍が決まったと発表した。同日、同ジム関係者が日本ボクシングコミッション(JBC)に移籍届を提出した。JBCは移籍ジムについて厳しい条件をつけており、移籍を認めるかどうかは微妙だ。

 興毅が移籍先として選んだのは、2011年8月に開業した新興の「UNITEDジム」。亀田ジムとはスパーリングなどで協力関係にあった。2人の弟、大毅、和毅の移籍については未定。

 この日、マスコミ各社に送った文書で興毅は「今までのことを教訓とし、二度と過ちを繰り返さないよう、より一層精進していきます」と謝罪し、「残り少ないボクシング人生、ボクシング界を盛り上げて恩返しできるよう頑張っていきたい」とコメントした。

 東日本ボクシング協会から大竹重幸新会長の申請が却下され、国内での活動再開の選択肢は「移籍」しかなくなった。興毅はWBAスーパーフライ級王者の河野公平(ワタナベ)の初防衛戦の相手として指名されており、世界戦実現のためにも移籍先決定を急いでいた。

 移籍届を受けたJBCは移籍の認可について厳しく審議するとしており、移籍がすんなりと認められるかどうかは疑問だ。

 一連の騒動を重視するJBCは、「単なる首のすげ替えではダメ」と、会長交代を却下し、移籍先についても「世界戦などの実績がある大手で、選手をコントロールできるジム」と条件を付けた。「UNITEDジム」がこれらの条件に合致するとはいえないからだ。

 「日本で試合がしたいという気持ちが強く、どうにかできないものか」(興毅)という思いで決意した移籍だが、道はまだ険しそうだ。

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