和毅「素晴らしい」誰もが認めるV2
「WBO世界バンタム級タイトルマッチ」(12日、ラスベガス)
チャンピオンの亀田和毅(23)=亀田=が挑戦者で同級1位のプンルアン・ソーシンユー(26)=タイ=を7回TKOで下し、2度目の防衛に成功した。海外で世界王座を防衛した日本男子は渡辺二郎、西岡利晃、三浦隆司、亀田興毅に続き5人目。本場米国での防衛は2011年の西岡に次いで2人目となった。
序盤は守勢に回る場面もあった亀田和が7回、ギアを上げた。左アッパーで相手のガードを上げると、強烈な左ボディーをクリーンヒット。挑戦者は崩れ落ちてあおむけになり、レフェリーが試合を止めた。快勝に「手応えがあったし、素晴らしいKOだと思う」と、にこやかに語った。
左の上下で勝負をつけたのは、異国の地で武者修行を積んだ成果だった。「メキシコで教えてもらった。(パンチが)入ったなと思った」と胸を張った。
勝利のゴングが鳴り響くと、リング上で父史郎氏、兄で世界3階級を制覇した興毅とともに喜びを爆発させた。所属する亀田ジムは会長らが日本ボクシングコミッション(JBC)から事実上の資格は剥奪処分を受け、3兄弟は日本で試合ができない。先行き不透明な状況が続くが「俺らにできるのは最高の試合をして、みんなに認めてもらうこと」と集中力を絶やさなかった。
12日は23歳の誕生日。数々のビッグマッチが開催されたラスベガスのMGMグランドで防衛を果たし「(元世界王者の)タイソン、デラホーヤ。スターがみんな上がっているリングでうれしかった」と勝利の余韻に浸った。