井上尚TKO初防衛!さあ2階級制覇だ

 「WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ」(5日、代々木第二体育館)

 王者・井上尚弥(21)=大橋=は挑戦者サマートレック・ゴーキャットジム(29)=タイ=を11回1分8秒TKOで下し、初防衛に成功。フライ級へ転向し、2階級制覇に挑戦することを表明した。

 ライトフライ級“卒業マッチ”をTKOで突破し初防衛に成功。それでも井上は「情けない試合をしてすみません」と会場のファンに謝罪した。

 内容は危なげなかったが、減量の影響は隠せなかった。固い防御と正確なパンチで挑戦者を圧倒し、4回に右フック、6回には右フックからの左ボディーでダウンを奪うが、その後は攻めあぐねた。「最後の方は判定でもいいかな」との考えもよぎったが、11回に連打を加えたところでストップとなった。

 前戦では減量に苦しみ、左太もも裏にけいれんを起こして苦戦。フライ級転向のプランも出たが、「王者は防衛しないといけない」と防衛戦を志願。管理栄養士をつけて何とか減量を乗り切った。

 王者の義務を果たし、「ライトフライ級はいっぱいいっぱい。フライ級はどの王者も強いので楽しみ」と転級を明言。同級には同門の八重樫東から王座を奪取したゴンザレスがいる。「いつか八重樫さんの借りは返したい」と、“怪物”が“怪物退治”に意欲を見せた。

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