天笠、大逆転TKO防衛!敗戦覚悟も
「東洋太平洋フェザー級タイトルマッチ」(15日、後楽園ホール)
王者・天笠尚(山上)が起死回生の逆転TKOでベルトを死守した。挑戦者・竹中良(三迫)のボディー攻撃に苦しめられ、11回終了時で3人のジャッジは1~3ポイント差でいずれも挑戦者リード。「厳しいな。チャンピオンでいられるのもあと3分間か」と敗戦を覚悟した。
ところが最終回のゴングが鳴ると竹中が打ち合いに応じてきた。この絶好のチャンスを逃すわけにはいかない。30秒過ぎに強烈な左フックでダウンを奪うと、フラフラの挑戦者に連打をたたみかけて劇的な勝利を演じてみせた。
「ボクシングは雑だったが本当に運の強い男だ」と山上会長が語るほどの綱渡りの防衛。それでも、「久々に気持ちがよかった。最後に引っくり返るのがボクシング。楽しめました」と王者は笑顔だった。