具志堅氏やったっちゅね~国際殿堂入り
国際ボクシング殿堂は4日、2015年に殿堂入りする選手、関係者を発表し、元WBA世界ライトフライ級王者で13回連続防衛の日本記録を持つ具志堅用高氏(59)=白井・具志堅スポーツジム会長、本紙評論家=が選ばれた。日本人の殿堂入りは4人目。自動車事故のため、元WBA世界フライ級王者のまま23歳で亡くなった故大場政夫氏も選出された。式典は来年6月14日に、ボクシング殿堂のある米ニューヨーク州カナストータで開かれる。
まさに“世界のカンムリワシ”だ。国際殿堂入りの吉報を受けた具志堅氏は5日、都内で「うれしいですね。世界(タイトル)を獲った気分。いい試合をしたのが評価されたのかな」と喜びを語った。
日本人ボクサーとしては、世界2階級制覇のファイティング原田氏に次いで2人目。「これまで支えてくれた皆さんに感謝したい」と、栄光の殿堂入りの重みをかみしめた。
81年3月のラストファイトから30年以上がたっても、日本中を熱狂させた激闘の数々は人々の記憶に鮮烈に残っている。プロ9戦目でWBA世界ライトフライ級(当時はジュニアフライ級)王座を獲得した。
軽量級とは思えないダイナミックな戦いぶりで13回防衛し、6連続KO防衛は日本記録として今も破られていない。76~80年までの5年間、MVPにあたる最優秀選手賞と年間最高試合を独占。日本ボクシング界に揺るぎない具志堅時代を築き上げた。
さらに、大場氏と同時に殿堂入りすることも喜びを倍増させた。高校時代にテレビで大場さんの世界戦を見て魅了された。「ボクらのヒーローでした」。憧れのボクサーとして、ファイティングポーズの写真を手帳に入れていたという。
具志堅氏は6日に地元・沖縄入りし、7日に行われる「NAHAマラソン」のゲストスターターを務める予定になっている。「大変な賞をいただいたので、もっと頑張ろうという気持ちだね」と、ボクシング界に恩返しすることを誓った。