潮崎3冠初防衛「まだ高みを目指す」
「全日本」(7日、ボディメーカーコロシアム第2競技場)
潮崎豪がゼウスの挑戦を退け、3冠王座の初防衛に成功した。下馬評で圧倒的優位とされた王者が「爆発を期待してる」とエールを送ったゼウスが、地元・大阪の大声援を背に奮闘。チョップ合戦で力負けした王者はジャックハマーなどで追い込まれ、ボクサー出身のゼウスのパンチに絶体絶命となった。それでも意地だけで耐え、最後はゴーフラッシャーからムーンサルトプレスで勝利した。
胸を腫らしたまま「ゼウス!またやろうぜ」と力を認めた潮崎は大事そうにベルトを抱えた。1月31日の故ジャイアント馬場さん十七回忌追善大会で、故ジャンボ鶴田さん、引退が決まった天龍源一郎も巻いたベルトの価値をかみしめた。故三沢光晴さん、小橋建太氏らの王者時代を見ていた潮崎は「四天王プロレスのときの熱を作り出す」と誓った。
「あのころの3冠戦のハードルには届いてない。まだ高みを目指す」と断言する潮崎は、試合後に挑戦表明したXceedの同僚・宮原健斗に「上がって来い」とレベルアップを求めた。意識の高さは歴代王者に負けない。伝統のベルトを手に33歳が全日本をけん引する。