ボクシングの元ＷＢＣ世界バンタム級王者・辰吉丈一郎（４４）の次男・寿以輝（１８）＝大阪帝拳＝のプロデビュー戦が４月中旬、大阪で岩谷忠男（３１）＝神拳阪神＝を相手に行われることが１０日、分かった。

　１６歳で父と同じ大阪帝拳に入門。昨年１１月に受験したプロテストを一発合格。強烈な左で相手を吹っ飛ばし、レフェリーが試合を一時、止める“ダウン”を奪うなど、「浪速のジョー」譲りの破壊力を見せつけた。

　アマチュア経験はなく、デビュー戦の４回戦が人生初の試合になる。岩谷はアマチュアを経て、昨年４月にデビューしプロ１勝２敗。外国人相手に経験と自信を積ませる方法もあるが、「普通の４回戦の子と同じに扱いたい」と吉井寛会長。父とは違い、じっくりと育てる方針で、相手に日本選手を選んだ。

　「父ちゃんのことは何とも思ってない。俺は俺やから」と言う寿以輝。まずは来年の新人王戦線を視野に、日本初の父子世界王者を目指す戦いが始まる。