計量失敗の村中、笑顔なき勝利…

 「日本フライ級タイトルマッチ」(8日、後楽園ホール)

 笑顔なき勝利だった。前日計量で、リミットの50・8キロを1・2キロ超の52・0キロでクリアできず、王座をはく奪された前王者の村中優(29)=フラッシュ赤羽=が判定勝ちした。王座は空位となった。

 試合後の第一声は「どうもすみませんでした」だった。序盤はペースを握られ、5回の中間発表はジャッジ2者が3差で挑戦者を支持。だが、その後は鋭いアッパー、ボディーを効果的に決め、追い込んだ。

 WBC世界同級4位をはじめ、主要4団体でランク入りしている。今回の通り、減量は厳しいが「フライ級で終わりたい」と同級にこだわる。「やり方一つで落とせる。まだ自分が甘い」と言い切った。

 日本タイトルは失ったが、目標は上にある。苦い勝利を乗り越え、出直しを誓っていた。

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