【川嶋評論】三浦のパンチは上でも通用
「WBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチ」(1日、大田区総合体育館)
王者・三浦隆司(30)=帝拳=が3回1分29秒TKO勝利。3戦連続KOで4度目の防衛に成功した。
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【川嶋勝重ホットアイ】フィニッシュとなった三浦選手の左フックの破壊力はすごかったですね。リングサイドまで“ガツン”という音が響いたほど。相手にプレッシャーをかけてコーナーに追い詰めたとはいえ、挑戦者の想像をはるかに超えるパンチの威力だったのではないでしょうか。
ディブ選手はさすがに元世界王者だけあって、うまくフットワーク、ボディーワークを使って強打をかわしていました。また、三浦選手も試合前から気持ちが入り過ぎて、出だしはパンチを空振りするシーンが目立ちました。
しかし、2回の途中から体を振りながら攻めるようになり、これでだいぶ肩から力が抜けたと思います。これからは統一戦やクラスを上げての複数階級制覇など、いろいろなことにチャレンジしてほしい。パンチ力だけならウエルター級でも十分に通用します。
大橋ジムの後輩である八重樫は、最後はバックステップしてからのワンツーでTKO勝ちと彼らしい勝ち方でした。素早い出入りのスタイルも良かったし、もともとフットワークが使えて足のバネが一番の魅力なんです。今後はフライ、スーパーフライ級で世界王座への返り咲きを目指してほしいと思います。(元WBC世界スーパーフライ級王者)