長谷川、復活 再起戦で大差判定勝ち
「ボクシング10回戦」(9日、神戸市立中央体育館)
元世界2階級王者・長谷川穂積(34)が、無敗の世界ランク9位、オラシオ・ガルシア(24)を大差判定の3-0で下し、1年ぶりとなる復帰戦を飾った。ジャッジ1人がフルマークをつける圧勝だった。負ければ引退は濃厚だったが、鮮やかな復活劇で“限界説”を一蹴。再び世界ランカー入りを確実にし、世界王座返り咲きへの道は開かれた。
「穂積、穂積」の大コールに乗り、10回も気力を振り絞り打ちまくった。最後のゴングが鳴ると左拳を上げた。判定3-0の完勝劇。強い長谷川が崖っぷちから、よみがえった。
1回から華麗に舞い、左ボディーから顔面への連打。強打を紙一重でかわし、カウンターをさく裂させた。中盤以降も攻防一体で強打のメキシカンを手玉に取った。
試合後、リング上から「めっちゃ怖かった」と超満員の会場を笑わせた。最終回が始まる前に家族にサインを送った意味を問われると「次、倒されるかもしれへんと。そういう夢ばかり見ていたので」と、安どの表情を浮かべた。
「ここ数年で最悪の出来」と言うほど満身創いだった。昨年11月に左肘を痛め、試合まで2週間を切った4月27日にはスパーリング中に右足首を痛めた。当初は捻挫と公表したが、実際はじん帯を一部断裂していた。「この状態で、めちゃくちゃ強い相手に圧倒的に勝てた。いい状態ならもっと強くなる」と胸を張った。
昨年4月23日、IBF世界王者・マルチネスに挑み7回TKO負け。悩み抜いた末、最後は「後悔したくない」と続行を決めた。「家族は勝利でなく無事を願って見る試合。結果が出なかったら100%引く」と背水の覚悟で臨んだ39戦目。家族の不安を拳で一掃した。
再び世界ランカー入りを確実にした。「この試合にかけてきた。1回、帰って家族と話してから」と進退は改めて正式表明するが、文句のない復活劇。「きょう見せたスタイルが僕のスタイル」。世界再奪取の道は開かれた。
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