長与千種が初めて男子レスラーを育成

 “女子プロレス界のカリスマ”長与千種(50)が初めて男子レスラーを育成することが24日、分かった。来春旗揚げ予定の新団体「マーベラス」の練習生として、東京出身の吉野篤さん(24)と弟の聡さん(20)を採用した。

 長与は東京・新木場1stRINGで行われた自身のプロデュース興行で観客に報告。「たくさん男子プロレスがあるのに食い下がってくる。じゃあ、お前1人じゃダメだから、もう1人連れて来いと言ったら連れてきた。大仁田(厚)さんも言ってたけど、男も女もないかな。プロレスが好きなら垣根がある方がおかしい。とりあえず教えようかなと。男子の部門を開いてみようかなと思う」と発表すると、女性ファンから「すご~い!」という声が上がった。

 2年間ボクシングジムに通う社会人の篤さんが「長与さんの動画を見て、この人と思った。男子はプロレスごっこ」といい、年明けからフェイスブックを通じて長与に入門を“直訴”し続け、弟を誘ったという。千葉県白井市の道場に約2時間かけて通うことになるが、彩羽匠が目標の篤さんは「苦にならない。女子プロレス団体にも抵抗はない」と断言した。

 新たな試みに目を輝かせる長与は「必要なのは男女共通で、プロとしての意識を持てるか。好きだからやるではつぶれる。好きだけでは(すぐに)やめていく。すべての経験を踏まえて好きになるならいいけど。最初はきついよ」と厳しいコメントを発した。大会終了後、長与は来場していた兄弟に心構えを説き、新日本・後藤洋央紀を目指す180センチ、120キロの聡さんには早速、90キロ台への減量を命じた。

 長期展望として、「男子はコーチを誰かにお願いしたい。ディック(東郷)さんが教えてくれたら。男子の団体に出してもらえるような活躍できるような選手を育てたい」とプランを披露。仮に2人がリタイアした場合も、男子の入門志願者を門前払いすることはないとした。

 もちろん、現在、4人が所属する女子の陣容は着々と固まりつつある。高校を中退して5月に飛び込んだ桃野美桜さん(16)が第1号となり、さらに22歳の女性の入門が確定済み。米国でトライアウトを行い、「日本で勉強したい」という外国人女性も獲得すると明かした。

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