警察官ボクサー・佐藤、基本は「護身」

 公務員でありながらプロボクサーという2つの顔を持つ男たちがいる。公務に真剣に取り組みながら、ボクシングにも中途半端ではいられない。公務員は副業を禁じられている立場だが、激しい情熱で上司を動かし、許可を得たことで二足のわらじが履けた。リングに立とうとしている熱い男たちの素顔をご覧あれ。

 現役の警察官がプロボクサーとして活動するのは極めて異例だ。佐藤友一(33)は、山形県警酒田署北駐在所に勤務する巡査長。年内にもデビューする予定という。

 「もともと格闘技が好きで、プロレスとかよく見ていました。ボクシングは、相手の動きをかわすことが、今の仕事には役立っていると思います。ぶたれたら(相手は)公務執行妨害になりますよね。その手前で何とかできれば」

 ボクシングを始めたのは07年。千葉県警勤務時代、パトロール中に暴漢にからまれたがパンチの軌道が見え、よけることができた。佐藤のボクシングの基本は「護身」だ。「リングに上がれば別ですよ」という。

 11年に生まれ故郷の山形県警に異動し、つるおか藤ボクシングジムに通い、プロテストに合格した。昨年、上司に「試合がしたい」と申し出て許可を得た。「うれしかったですよ。でも、カミさんの許可をもらう方が難しかった」と苦笑いする。妻の里江子さん(31)は「危ないし、大反対ですよ」と今も心配している。

 とはいえ、現在ジムではただ一人のプロボクサー。看板を背負ってもいる。斎藤隆志会長(59)は「弱くもないけど強くはない」と言い、「(昨年デビューした)『ロバート』の山本君が相手をしてくれないかなあ」と笑った。

 警察官という立場上、負けるわけにはいかないのではと聞くと-「そうなんですよ。そのプレッシャーは大きいですね」と顔を引き締めた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

ファイト最新ニュース

もっとみる

主要ニュース

ランキング(ファイト)

  1. 「タバコ消せ、タバコ消せ、オラ!」もはや放送事故 夜の繁華街路上で茨城喧嘩自慢が暴走大げんか 倒れた相手踏み付け場面も 伝説喧嘩師が動揺「待て待て待て待て」

  2. 「タバコ消せ、タバコ消せ、オラ!」もはや放送事故 夜の繁華街路上で茨城喧嘩自慢が暴走大げんか 倒れた相手踏み付け場面も 伝説喧嘩師が動揺「待て待て待て待て」

  3. “最強喧嘩師”が衝撃の失神KO負け 大阪の喧嘩自慢にボコボコにされリングに沈む 動けず担架で搬送

  4. 朝倉未来 平本蓮に法的措置示唆 攻撃的ツイート続ける平本へ「本気でやるよ、もう動いてる」

  5. 那須川天心「俺に喧嘩売ってる?」 霜降り明星と三つどもえバトル 今年の大みそかは「霜降りVS天心」?

話題の写真ランキング

写真

リアルタイムランキング

注目トピックス