原「自信満々に自信がない」と終始弱気
「ボクシング・IBF世界ミニマム級タイトルマッチ」(27日、エディオンアリーナ大阪)
ボクシングの主要4団体制覇王者で、2度目の防衛戦に臨む王者・高山勝成(32)と、世界初挑戦の原隆二(25)が10日、都内のジムで記者会見した。先日の発表会見では王座獲得に自信を見せていた原陣営だったが、高山を目の前にしたこの日は終始弱気の発言。本気なのか作戦か、原陣営が徹底した自虐モードで出た。
世界初挑戦が決まった8月28日の会見で「高山選手は化け物のようなスタミナで手数も多いが、技術では自分が勝っていると思う。勝つだけです」と言った男とは別人だった。高山と並んで会見に応じた原は、借りて来た猫のようだった。
「高山さんは自分がボクシングを始めた時からチャンピオンだったし、4団体(王座)を取った人。前回、技術で勝っていると言って調子に乗っちゃったけど、胸を借りるつもりです」と静かに語った。
高山から「日本人選手はあきらめない、気持ちが強い。原選手はオールマイティーですが、全てで上を行きたい」と、警戒の言葉をもらっても反応はない。
それどころか、大橋秀行会長は「トレーナーと(高山の)DVDを見て研究していますが、弱点が全く見当たらないので眠れない日が続いている。(原は)身長でも負けているし、勝ち目はない」とネガティブ発言の連打。そして「自信満々に自信がない」と、とどめを刺した。
本音かブラフか-自虐の連発に苦笑いの高山は「そういうそぶりは自信の表れかも。大橋会長ですから、一枚も二枚も何か(作戦を)持っているはず」と、警戒心をより強めていた。