【スポーツ】W-1総合学院は進路不問

 武藤敬司社長率いるWRESTLE-1(W-1)が設立した、都内初のプロレス専門学校「プロレス総合学院」が2日に開校した。女子プロレスラー・木村響子の娘・花さんら女子3人を含む1期生13人が出席した1日の入学式では、校長を務める武藤社長が「6カ月後、ここから巣立って、1人でも多くプロレス関係の仕事について活躍してほしい」と言葉を送った。

 AKIRA、近藤修司、大和ヒロシら所属レスラーが講師を務め、半年間、週5日の授業でトレーニング、栄養学などを学ぶ。また、リング設営ほか裏方の仕事も講義に含まれている。半年後の最終テスト合格者は、学院主催の卒業式イベントでプロレスラーデビューとなる予定だ。

 武藤社長は「ある意味、この人(1期生)たちは(通常の)練習生よりも月謝を払ってる分、ガッツがあるかも。少なくとも不真面目じゃないよね」と期待。自身の役割については「(素材が)完成したら、魂を吹き込む役かな。一定の同じ教育をするわけで、(ある程度)完成したところからは本人の持ってる人間力だから。いいレスラーになるのか、悪いレスラーになっていくのか。そういうときに思想を吹き込む」と考えを明かした。

 半年間という短期間での育成は簡単ではないが、不可能ではない。1984年4月に21歳で新日本に入門し、10月にデビューした武藤社長は「遠回りはできない。6カ月しかないから。オレたちがやってたスクワット2000回なんて必要ない。そのときだけ“何クソ根性”が磨かれるかもしれないけど、そんなものすぐ忘れる。合理的にいくよ」と前時代的?なトレーニングの排除を明言。

 「講師の大和やAKIRAは『NESTA』っていうハードルの高いフィットネスの資格を持ってるから、(体を)壊すようなことはさせない。中には正反対なことを言う講師もいるかもしれないけど、そこはかみ砕いてね。メキシコのレスラーの受け身と米国、日本は違うし。いろんなところで学んできたレスラーたちだから、講師陣は人材豊富だよ」と自信を見せた。

 “卒業”後の進路も問わない。「ノア、新日本、全日本に行きたいヤツでも、W-1が嫌いでも学院に入って欲しい。いつかウチの卒業生が新日本のスターになってる可能性もある。それは否定しない」とうなずいた。入学式では「吉本(興業の養成所)のNSC1期生にはダウンタウンがいる。それくらい1期生というのは重要なので、オレも気合が入っている」とあいさつ。言葉通り、1年目から結果を出したい。

 「(新人募集で)武藤塾をやってるけど、応募者が20人くらい来るのは、KAIや真田(聖也)が(同時に)入った期があるから。女子はもしかしたら、男より早く成長するかも。(W-1女子部門設立も)もしかしたらね。可能性ゼロではない」。男女問わず、武藤級の天才レスラーを1人でも輩出できれば、プロレス総合学院がマット界に革命を起こすことになる。

(デイリースポーツ・大島一郎)

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