一翔に叔父弘樹氏「あと15年はやる」
2015年大みそかに、TKO勝利で2度目の防衛を飾った、ボクシング史上最速3階級王者で世界フライ級王者の井岡一翔(26)=井岡=が1日、大阪市内で一夜明け会見を行った。
4月に王座を奪い、8カ月ぶり再戦となった同級2位・フアンカルロス・レベコ(32)=アルゼンチン=を11回、ボディー3発で沈め、完全決着。「安心したし、言った通りKOで決着は良かった。久しぶりにかなり興奮した」と納得の表情で振り返った。
12月30日の調印式ではレベコ陣営がグローブの色に難クセを付け、大もめ。闘志に火は付き、1回から積極的に殴り合い圧倒。「距離とジャブは勝っている自信があった。持ってる力を最大限引き出せていい試合ができた。11回で仕留められたのは大きな収穫。100点は分からないけど80点は付けられる」と、成長を実感した。
昨年は井岡家の悲願、3階級制覇を達成し、5年連続の大みそかも満点の勝利。「ボクシング人生の中でも大きな1年だった。15年最後を締めくくれて16年もいいスタートが切れる。いろんなことを証明できたし、自信を持って強くなっていることを確信できた」と手応えをつかんだ。
年末恒例の世界戦ラッシュの中、存在感も見せた。「今、日本には世界王者が多い。その中で注目してもらうのは簡単じゃないけど、ボクシング界を盛り上げる。最後まで勝ち続けて、生き残った者がチャンピオン。ボクシング史上最も優れたボクサーになる」と、新年の決意を込めた。
2016年はフライ級最強証明の野望へ向け、さらなる高みを目指す。「結果だけにこだわって、その中で強さを証明できるようにしたい」と話した。父・井岡一法会長は「防衛していく中で、統一戦のチャンスをもらえるなら、やりたい。一翔が高い目標を持っているので一緒について行く」と今年はビッグマッチに向け動く意向だ。次戦は例年通り、ゴールデンウイーク前後になる見込みだ。
会見に同席した叔父・弘樹氏は「大みそかは紅白より一翔でしょう。まだ強くなる。あと15年はやりますよ」と、むちゃぶり。15年後は41歳になる一翔は「天職を全うしたい。闘争本能がある限りは続ける」と、苦笑いし、応えていた。