宮原26歳で史上最年少3冠王者
「プロレス・全日本」(12日、後楽園ホール)
平成生まれ26歳の宮原健斗が世界タッグ王座(PWFとインターナショナルの統一王座)との5冠を狙ったゼウスを破り、テリー・ゴディの29歳2カ月を抜く史上最年少、そして平成生まれ初の3冠ヘビー級王者となった。宮原は打撃、投げに空中殺法も織り交ぜる怪力ゼウスのパワフルな攻めに大苦戦。何度もカウント2・9まで追い詰められたが、最後はひざ蹴りから、原爆固めとシャットダウン式原爆固めを連発して死闘にケリをつけた。
試合後は「3冠のベルトがこのとき、このタイミングでボクの手元にあることは宿命だと思っています。その宿命に勝って、もっとベルトの似合う男になります」とファンに宣言した宮原。昨年は主力が大量離脱、今年も早々に諏訪魔がアキレス腱断裂で3冠を返上するなど苦境に立つ全日本を背負う自覚を示した。
そして、大森がリングに上がり挑戦をアピール。宮原は「やりますよ。どっちの世代がこれからの全日本を引っ張るか勝負しましょう」と、その場で受諾した。
インタビュールームでも「デビューして8年たって、オレは全日本で生まれたレスラーじゃないけど、このベルトにレスラーがどんな思いを持っているか知っているから。全日本にいろいろあった中で、2016年になってオレの腰にあるってことは宿命だと思っている。使命、宿命、責任感、覚悟、全部オレには備わっている」と改めて強調。「最年少チャンピオンと言っても、早すぎるとも思わない。このベルト、夢をつかむピュアな気持ちで試合に臨んだ」と戴冠の喜びを表現した。
さらに、「全日本プロレスって名前は変わってないけど、中の人間だったり、いろいろ変わってるから。いろんな人と会って、今の全日本プロレスは誰がいるかってよく聞かれる。オレはベルトを手にしないと発言権はないと思っていたから言わなかったけど、そのたびに悔しかったよ。だから、これから最高の仲間たちと、全日本プロレスってこんなすばらしいメンバー、ジュニアもヘビーもそろって、大きい人、うまい人、いろいろいるってのをどんどん打ち出していきたい。オレはその先頭に立つ覚悟がある」と今後への決意を示した。