山中“神の左”で「KOしてみせます」

 「ボクシング・WBC世界バンタム級タイトルマッチ」(4日、島津アリーナ京都)

 ダブル世界戦の予備検診が1日、都内で行われ4選手とも異常なしだった。世界バンタム級王者の山中慎介(帝拳)は、初対面したソリスとの7・5センチの身長差にKO勝利を確信した。対するソリスも、山中の体格を見てパワーで圧倒できると豪語した。ライトフライ級王者の木村悠(帝拳)は胸囲が2センチアップと進化を見せた。

 発表された数字に目をやった山中の表情は変わらなかった。「予想通りというか、まあ身長が思っていたより低くなかったですけど、闘いやすいと思う」と静かに言った。

 だが、その落ち着きの中、山中はしたたかに計算していた。170・5センチの山中に対し、ソリスは163・0センチで、その差7・5センチ。前傾姿勢で構えたとき、顔の位置はさらに低くなる。“神の左”が最も力を発揮するポイントと確信し「ドンピシャ!のサイズ。KOしてみせます」と断言した。

 ソリスが13年の亀田大毅戦で計量失格した過去を持つことから、二の舞いを心配していた山中だが「しっかり動いているという情報もあるし、コンディションはつくってきていると思う」と、この日の様子に一安心?していた。

 来日直後から「ガラスのアゴの持ち主で有名」などと山中を挑発し続けているソリスも負けてはいない。「もう少しガッチリしていると思っていたが、随分細かった。ガッチリしていれば柔軟な闘いを考えていたが、あれなら私のパワーのポテンシャルが生きる」と“弱点”を指摘した。

 身長差についても「まったく問題ない。180センチ、160センチだろうが調子よく闘える」と一蹴。京都入りする前から両者に火花が静かに散った。

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