山中“いい人”ソリスぶち倒す
「ボクシング・WBC世界バンタム級タイトルマッチ」(4日、島津アリーナ京都)
ダブル世界戦の前日計量が行われ、バンタム級は王者山中慎介(33)=帝拳=が53・4キロ、挑戦者の同級3位リボリオ・ソリス(33)=ベネズエラ=は53・3キロでともに一度でパスした。13年の亀田大毅戦で、体重超過で失格の前歴を持つソリスだが、今回は余裕でクリアした。また、ライトフライ級は王者・木村悠(32)=帝拳=が48・7キロ、挑戦者の同級5位ガニガン・ロペス(34)=メキシコ=が48・5キロだった。
注目されたソリスの計量は、あっさりと終わった。13年、亀田大毅とのWBA・IBF世界スーパーフライ級王座統一戦で計量失格し、開き直ってコーラをがぶ飲みした姿はなかった。
ソリス本人以上にホッとしたのが山中かもしれない。対戦が決まってから、計量の日を気にしていた。そのソリスが靴下をはいたままはかりに乗り、自分より100グラム下だったのだから「安心しました」と笑った。
南京都高(現廣学館高)時代を京都で過ごした山中。準地元での防衛戦に、3000人を超える応援団がやってくるだけに絶対に負けられない。
「(V10という)節目の試合をKOで飾りたい」と話した直後、入ったレストランでソリス一行が目の前に座っていた。「多分、嫁さんだと思うけど、一緒に写真を撮ってほしいと言われ、握手もしました」と、ソリスの人なつっこさに苦笑い。「いくらいいヤツでも、試合は別ですから」と、表情を引き締めた。