新日対全日の究極の形 FMW対UWF

 移り変わるは浮き世の習いと言うが、この戦いを誰が予想できただろうか。4月27日、超戦闘プロレスFMWの東京・後楽園ホール大会で、FMW軍とUWF軍が全面対抗戦を行うことになった。

 FMWは電流爆破などの過激なデスマッチ、UWFはショー的要素を排除した格闘技と、真逆の路線を歩んだ両者。ともに90年代にブームを巻き起こしてから解散、倒産、分裂などを経験し、20年以上の時を経て、ついに雌雄を決する時がきた。

 これまでも、FMWの創始者・大仁田厚とUWFの後継団体の一つであるUWFインターナショナル出身の高山善廣との電流爆破デスマッチなどはあったが、今回はUWF軍から、FMW初登場となる船木誠勝ら8人以上が参戦し、計5試合を予定する過去にない規模で行われる。

 その船木は30日に行った会見で、この戦いを「FMWは全日本の究極の形、UWFは新日本の究極の形。新日本対全日本。みんなが興味を持つのはそういうことだと思います」と評した。

 昭和の時代、アメリカンプロレスを展開した全日本に対し、新日本はストロングスタイルを掲げ、しのぎを削る2大団体時代を築いた。FMWは元全日本の大仁田が旗揚げし、UWFは新日本から派生。船木は「自分は新日本プロレスで戦いから始まって、その流れでUWFとか藤原組とかパンクラスになって今がありますから、やっぱり(FMWとは)違う枝なのかなと。全日本プロレスの究極の姿が(FMWの)ああいう形なのかな、と思いますね。たぶん、アメリカンプロレスの一部じゃないですか」という。

 さらに、「(全日本の)渕(正信)さんに聞いたんですけど、渕さんと大仁田さんがアメリカ遠征したときに有刺鉄線を使う選手がいたらしいです。おそらくアメリカ遠征でルーツができていたんじゃないかと思いますね。オリジナルじゃない。でも、その外国人がオリジナルであっても、爆破まで行ったということは、それを超えましたよね。やり続けたらなんでもOK。人が支持すれば。だけど、オレは支持しない。あれはちょっと違うと思う。正直、あんまり好きではない」と、大仁田のスタイルの源流を明かしつつ、嫌悪感も示した。

 そして、結末を「(大仁田は)叩きのめしても、どこまで叩きのめせば納得するのかと言えば、おそらく納得しない人だと思う。死んでも納得しないと思うんで、だから心中しかないなと。一緒に消える。一緒に消えないとなくならないと思います」と予想した。

 現在のプロレス、格闘技界に多大な影響を与えた両者。勝つのはどちらか。それとも、船木の言葉通り、ともに消えてなくなってしまうのだろうか。(デイリースポーツ・洪 経人)

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