具志堅氏「練習してもできなかった」
元WBA世界ライトフライ級王者で、アリ氏と同じく国際ボクシング殿堂入りした具志堅用高氏(60)が4日、東京・後楽園ホールで、74歳で死去した元世界ヘビー級王者のモハメド・アリ氏を悼み、思い出を語った。
「車の中でニュースを聞いてびっくりしました。(猪木との異種格闘技戦で)来日したとき、泊まっている新宿のホテルの前で朝6時ごろからロードワークに行くのを待っていた。運動靴じゃなく、兵隊のブーツみたいなのを履いていた。すごかったね、目の前を走って。でかかったなあ。相撲取りを見ているような感じだった。生で見たのはそのときだけですね」と、19歳当時の興奮を昨日のことのように振り返った。
「今のヘビー級にはいない選手ですね。面白かったな。リングを目いっぱい使ってね。憧れたけど、練習してもできなかった。こんなに早く、という思い。日本にまた来てほしいと思っていました」と、無念そうだった。
この日のメインイベント前には、追悼の意味を込め、テンカウントのゴングが鳴らされた。