リーゼント和気11回TKO負け 驚異の粘り見せるもグスマンの強打にダウン4度
「ボクシング・IBF世界スーパーバンタム級王座決定戦」(20日、エディオンアリーナ大阪)
ダブル世界戦が行われ、空位の王座が争われたIBF世界スーパーバンタム級王座決定戦では、同級1位の和気慎吾(28)=古口=は、11回2分16秒TKOで、同級2位のジョナタン・グスマン(27)=ドミニカ共和国=に敗れ、世界王座獲得はならなかった。
“リーゼントボクサー”和気が、21勝の勝ちがすべてKO勝ちというグスマンの強打をまともに浴びた。初回こそ互角だったが、2回に流れが傾く。
偶然のバッティングが起こり、和気は右頬をカット。バッティングをアピールしたところ、グスマンの猛攻を許し、右フックをもらい膝をつくダウン。再開後には右からの左フックをまともに浴びてダメージのあるダウンを喫した。この回はゴングに救われたが、流れは変わらない。3回終了間際には左フックで3度目のダウン。ダメージが蓄積する中で必死に反撃するが、ペースは変わらない。5回には右ストレートで仰向けに倒され、ゴング後にもカウントされなかったが、左フックのダメージで倒れた。
自慢のリーゼントは乱れ崩れた7回、和気が根性を見せる。左ストレートの連打でグスマンを後退させた。右目がふさがりながらも最後まで勝負を捨てず、強打に向かっていったが、動きの止まった11回、ついにレフェリーに試合をストップされた。
岡山の不良少年が世界王者を夢見て上京して10年。幾度の敗戦を乗り越えてつかみとった初の世界戦だったが、ベルトは遠かった。
和気の通算戦績は27戦20勝(12KO)5敗2分け。グスマンは23戦22勝(22KO)1無効試合。