小原佳太 モスクワで2回TKO負け 会場騒然リング下に転落

 IBFスーパーライト級タイトルマッチで、ロシアのエドゥアルド・トロヤノフスキー(左)にパンチを受け、リング外へ転落する小原佳太=モスクワ(ロイター=共同)
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 「ボクシング・IBF世界スーパーライト級タイトルマッチ」(9日、モスクワ)

 IBF世界スーパーライト級タイトルマッチが9日(日本時間10日早朝)、ロシア・モスクワのクリリヤ・ソヴェトフで行われ、同級3位の挑戦者・小原佳太(29)=三迫=は、2回1分35秒TKOで王者のエドゥアルド・トロヤノフスキー(36)=ロシア=に敗れ、王座獲得に失敗した。

 世界初挑戦の小原は終盤に右ストレートを打ち下ろしで決めるなど初回は悪くなかった。しかし2回に王者が圧力を強めると劣勢になり、30秒過ぎに右クロスをもらって動きが止まる。そのままロープに詰められ、左フックから右フックを叩き込まれると、セカンドロープとサードロープの間からリング下に転落するダウンを喫し、会場が騒然とする。

 勝利を確信した王者がリング上でバック宙を披露する中、リングアウトした小原がリングに戻って試合は再開。「小原、クリンチ」とのセコンドからの声が飛ぶが、ダメージは深刻で一気にロープに詰められ、ラッシュされたところでレフェリーが試合を止めた。

 名門・三迫ジムから輪島功一氏(元WBA世界スーパーウエルター級王者)、三原正氏(元WBA世界ミドル級王者)、友利正氏(元WBC世界ライトフライ級王者)に続く、34年ぶり4人目の世界王者誕生はならなかった。

 小原の戦績は19戦16勝(15KO)2敗1分け。2度目の防衛に成功したトロヤノフスキーは25戦全勝(22KO)。

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