内山 現役続行表明 大みそかにコラレスと再戦「次は自信ある」
ボクシングの前WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者の内山高志(36)=ワタナベ=が12日、都内で現役続行を表明した。4月にジェスレル・コラレス(25)=パナマ=に2回KO負けでプロ初黒星を喫し、12度目の防衛に失敗。休養を経て、7月には本格的に練習を再開していた。再起戦は12月31日、コラレスとの再戦が大筋合意に達しており、来週中にも正式に発表される。
心は折れなかった。屈辱的なKO負けから内山が立ち上がった。「まだまだボクシングをやりたい気持ちがあった。一方的にやられたままでは悔いが残る。もう一度、チャンピオンに返り咲きたい」と雪辱を誓った。
6年半、11度守った王座を陥落した敗戦直後は気持ちが揺れた。1カ月半ほどの休養後、徐々に体を動かし、7月から本格的に練習を再開した。気力と体力の充実を確認し「8月くらいから現役続行の気持ちが強くなった」と振り返った。
復帰戦は内山が「一番やりたい」と名指しするコラレスとのダイレクト・リマッチが確実。現役続行に備え、陣営は交渉を進めてきた。途中、コラレスとWBO世界同級王者ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)との統一戦が浮上するなど紆余(うよ)曲折はあったが、現時点で「大筋で合意に達している」(渡辺均会長)。
再戦は初めての内山は「コテンパンにやられたので強気なことは言えないが、次はいける自信がある」と言い切った。負けた試合の映像は、現役続行を決めてから初めて見た。「スピードにやられた。想定外の攻撃で、準備していなかった。次は対策が練れる」と同じ轍(てつ)を踏むつもりはない。