祝3階級制覇 長谷川穂積サウナでビールかけ ジムワーク再開、進退は近日中に発表

 ボクシングのWBC世界スーパーバンタム級王者・長谷川穂積(35)=真正=が17日、神戸市中央区の「神戸サウナ&スパ」で世界3階級制覇達成を祝い、異例のビールかけを行った。家族、知人ら約50人が参加。350ミリリットル缶ビール500本の美酒にぬれ、歓喜に酔った。注目の進退に関しては近日中にも発表することを明かした。

 待ちに待った瞬間だった。「初めてなのでどうやったら盛り上がるのか。うわさでは目に入ると痛いらしい」。開会あいさつ中の長谷川に泰子夫人が頭からバケツでビールをかぶせた。

 これがゴングだ。「神戸サウナ&スパ」の地下に特設された“リング”で父・大二郎さんも参加し50人が入り乱れて大騒ぎ。王者もびしょぬれになり、缶ビール500本で20分間、歓喜の泡を堪能した。

 「王者でない5年間、『ダメ』と言われた時も支えて下さった皆さんと、こういうイベントができてうれしい」。ボクシング界で前代未聞の祝賀会は、“男の約束”で実現した。

 発起人は人気漫画家の高橋ツトム氏(51)。雑誌企画で知り合い7年前から親交深い“サウナ仲間”だ。3年前、同サウナで「ビールかけ」のチラシを発見し「勝ったら絶対やろう」と誓い合った。

 そして奇跡の9・16。「ラストチャレンジ」と、負ければ引退を決意し臨んだ世界戦。左手親指を脱臼骨折しながら打撃戦を制し9回終了TKOで勝利。国内最年長35歳9カ月で世界を奪取した。

 高橋氏は「手のひらを返すように人が離れていき、王者にはプライドを保つのが大変な5年間だった。王者になると信じていた」と感激。長谷川も「みんなが主役になれる」と仲間への最高の恩返しを喜んだ。

 うたげの後は注目の進退に関し「おいおい発表します」と言及した。ジムワークは再開しており近日中にも結論を出す見込み。「もう1回できるのならやりたい」。35歳レジェンドはビールかけの“おかわり”を熱望した。

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