「ボクシング・ＷＢＡ世界スーパーフェザー級タイトルマッチ」（１２月３１日、大田区総合体育館）

　ワタナベジムは２１日、都内でダブル世界戦の対戦カードを発表した。メインは前ＷＢＡ世界スーパーフェザー級スーパー王者の内山高志（３６）で、４月にベルトを奪われたジェスレル・コラレス（２５）＝パナマ＝と待望の再戦で王座奪回を誓った。同ライトフライ級王者、田口良一（２９）は同級３位で１６勝無敗のカルロス・カニサレス（２３）＝ベネズエラ＝と５度目の防衛戦を行う。

　今年もボクシング界の大トリを務めるのは内山だ。４月２７日、１２度目の防衛戦で２回ＫＯ負けし王座陥落。ボクサー生命をかけて臨む再起戦は、因縁のコラレスとの再戦だ。

　「コラレスと一番やりたかった。初めて世界戦が決まった時のような、うれしい気持ちです。前回、一方的にやられたので借りを返したい。リベンジしたい気持ちだけ」と、新鮮なモチベーションを実感している。

　屈辱の敗戦だったが、敗因は冷静に探っていた。「映像を見て悪い部分が分かった。距離が合わないところで雑に打ちに行ってカウンターをもらった」と分析。さらに「見ていた映像と実際のスピードに落差があって戸惑った。油断したつもりはないが、最初の勢いに飲み込まれた」と反省を口にした。

　スパーリングパートナーはフィリピン人選手を招く予定だ。「小さくてスピードのあるタイプを探してもらっています。日本人にはなかなかいないので」と、仮想コラレスの来日を待つ。外国人の招へいは、世界初挑戦以来６年ぶり。１２月３日に日本同級王座に挑戦する内藤律樹（Ｅ＆Ｊカシアス）とも手合わせする。

　アマ時代、負けた相手との再戦は全勝したという。「同じ相手に２度負けてはいけない。必ず勝って、チャンピオンに返り咲きます」と力強く宣言した。